「会議の議事録をMacのなかだけで作りたい。クラウドに音声を上げたくない」――この前提で候補に挙がる代表的なアプリが、MacWhisper・Superwhisper・vibe・OffReco(オフレコ)です。本記事は、各社の公開情報をもとに4つを中立に比較します(各社公開情報・2026年6月時点/最新は各公式で確認を)。
先に結論
実は、「音声を端末に置いて処理できる(ローカル処理)」という点では4つとも同じです。Whisper系のモデルをMac上で動かす設計なので、音声を外部サーバーに送らずに文字起こしできます。だから選ぶときの本当の分かれ目はそこではなく、次の3点です。
- 日本語に特化しているか(汎用Whisperか、日本語向けモデルか)
- 会議の検知から文字起こしまで自動化されているか(手作業でファイルを渡すのか、全自動か)
- 料金体系(無料/買い切り/サブスク/低い入口)
結論を先に言うと、日本語の会議を、頼まなくても自動で議事録として残したいなら OffReco が向きます。一方、用途が「音声入力」「無料/OSS」「買い切りでのファイル文字起こし」なら、それぞれ別のアプリのほうが合うこともあります。
比較表
| 観点 | MacWhisper | Superwhisper | vibe | OffReco |
|---|---|---|---|---|
| 提供形態・料金 | 買い切り中心(無料枠あり/Gumroad版Pro €59買い切り。App Store版はサブスク/買い切りIAP) | 無料枠あり+Pro $8.49/月 or 買い切り$249.99 | 無料・オープンソース | 初月無料 → 月¥200 / 年¥2,000 |
| ローカル処理 | ◯ | ◯(任意でクラウドモデルも) | ◯(完全オフライン) | ◯ |
| 日本語特化モデル | 汎用Whisper(100+言語) | 汎用Whisper large | 多言語 | 日本語特化 Kotoba Whisper |
| 会議の自動検知→自動文字起こし | — | — | — | ◯(自動検知→1クリック録音→終了で自動) |
| 主な用途 | 文字起こし全般・ディクテーション | 音声入力(ディクテーション)+会議録音 | ファイルの文字起こし | 日本語の会議を全自動で議事録化 |
ご覧の通り、**ローカル処理は4社とも◯**です。ローカルであること自体は、Nottaのようなクラウド型と比べたときの利点であって、この4つのなかでの優劣にはなりません。差が出るのは日本語特化と会議の自動化、そして料金体系です。
各アプリの個性(中立に短評)
MacWhisper(Goodsnooze) — Whisperモデルを端末にダウンロードしてオンデバイスで推論し、音声をアップロードしません。買い切り中心の料金で、100以上の言語に対応する汎用Whisperを使います。文字起こし全般やディクテーションを幅広くこなしたい人に向いた、定番の選択肢です。
Superwhisper — whisper.cpp によるオンデバイス処理が基本で、任意でクラウドモデルも選べます。無料枠に加え、サブスクと買い切りの両方が用意されています。音声入力(ディクテーション)に強いのが個性で、会議録音にも使えます。日々のテキスト入力をMacで完結させたい人に好適です。
vibe(OSS/thewh1teagle) — 無料・オープンソースで、完全オフライン。データは端末の外に出ません。多言語・バッチ処理・複数の出力形式に対応し、任意で話者分離や要約(Claude/Ollama連携)も使えます。コストをかけずにファイルの文字起こしをしたい人、手元で自由に組み立てたい人に向きます。
OffReco(オフレコ) — 日本語特化の Kotoba Whisper を使い、音声・文字起こし本文を外部に送らずMacのなかで処理します(機内モードでも文字起こしが動きます)。特徴は、**会議を自動検知 → 1クリックで録音 → 終了すると自動で文字起こし+話者分離(これもローカル)**まで進む全自動の流れ。録音Botを招かないので相手が主催でも自分の手元で残せます。料金は初月無料 → 月¥200 / 年¥2,000という低い入口です。
用途別のおすすめ
- テキスト入力・ディクテーションが中心 → Superwhisper。音声入力の使い勝手に強みがあります。
- とにかく無料/オープンソースで使いたい → vibe。完全オフラインで費用ゼロ、自由度も高い。
- 買い切りでファイルの文字起こしを幅広く → MacWhisper。汎用Whisperで多言語に対応する定番。
- 日本語の会議を、頼まずに全自動で議事録化したい → OffReco。日本語特化×自動検知からの全自動×話者分離もローカル、という組み合わせが効きます。
なお、ここで「最安」を競うことにはあまり意味がありません。vibeは無料ですし、買い切りとサブスクは前提が違います。OffRecoの料金は「低い入口」――初月無料・月¥200・買い切りの前払いが不要、という位置づけで捉えるのが実態に合います。
まとめ
Macのローカル議事録アプリは、どれも音声を端末に置いて処理できます。だからこそ、選ぶ基準は「ローカルかどうか」ではなく、日本語特化・会議の自動化・料金体系の3点です。日本語の会議を、ホストでなくても、頼まなくても自動で議事録として残したい――そんな使い方なら、日本語特化(Kotoba Whisper)と会議の全自動化を両立したOffRecoが素直に合います。
各アプリの仕様や価格は変わることがあるので、導入前に各公式で最新情報を確認してください。OffRecoをまず試したい方はダウンロードから。利用モデルの選び方はセットアップのモデル設定もどうぞ。関連記事はMacでクラウドに送らず会議を文字起こしする方法、Kotoba Whisperで日本語の会議を文字起こしするもあわせて。